かわいひでとし日記
思うこと、こころもち、脳内風景


2014. 11.07        ゆっくり味わう


東映の映画はつまらない、というのが自分の中の定説になっている。

録画されていたので「飢餓海峡」を観た。

最初に東映のマークが出たところで、ちょっと観てつまらなそうならやめようと

思ったのだが、そのまま最後まで観てしまった、、、、。


3時間を超える1965年のモノクロ映画だ。


伴淳三郎   三國 連太郎    高倉健


古くてモノクロの映画、というだけで、古くさそう、つまらなそう、

と思ってしまう人はたくさん居ると思うけれど、それがそうでもないんですよ。


黒沢とか小津の映画とか、今観ても全然、衝撃的に面白いですからねぇ、、、。

なので、古くてモノクロには耐性が出来ているので、3時間じっくり観てしまった。


これは歌舞伎だ、と思いましたよ。なんというか、ほんとに、歌舞伎でした。


左幸子さんが素晴らしく良くて、、、、、。

左幸子さん


こういう、ゆっくりゆっくり物語が進んでいく映画というのは、

この先無くなってしまうのだろうか、と思う事が有る。


ストーリーの進行をゆっくりさせているのは、役者の演技だ。


じっくり演技を撮りながら進んでいくからだ。


古い映画だけに、所々には今となっては古臭い部分というのも有るのだけれど、

やはり「味わい」というものに魅かれて全部観てしまうのだ。

この映画、今風に編集すれば1時間半にできちゃうんだと思う。

思うのだけれど、それじゃあいやなんだなぁ、、、やっぱり。


こういうものが無くなってしまうのはとても残念だと思う。


行間を味わう様な「文学」というものが衰退していくのだろうか。

文学というのは、ゆっくり味わうものなのだと思う。

だから、文学作品に速読はありえないと思う。

大学から文学部が無くなる様な話も聞く。


ニュースはヘッドラインだけを読んで読んだ気になってしまう。

テレビは細切れコーナー方式の分裂症。

それで?それから?そんでどうなったの?と、

ストーリーだけを急いでしまう映画やドラマ。

で、要するに?

結局は?と、

結果だけ知れば良い様な雰囲気、、、、。



ゆっくりと思索する人がいなくなってしまうのだろうか、、、、、。


先を急がずゆっくり味わう時間を持つようにしたいものだと思う。

その為にはそういう時間を作る必要が有る。

時間があればゆっくり出来るんじゃないだろうか。

寝る前の1時間くらいでも、そういう思索の時間を持ったらいいんじゃないでしょうか。





18代目中村勘三郎さんが、小さい子供だった頃、

内弟子の中村千弥さん

が子守りをしていたのだそうで、寝かしつける時に本を読んで聞かせたのだそうです。

そのとき、小さい勘三郎さんは、

それで?

それから?


と、いつまでたっても寝ずに先を読む様にせがむので、

それからどうしたの?と言われて、うんざりしたので

「死にました」

と言ったそうです(笑)

え?それで? 

それでもなにも、死んだんだからもうおしまいです。

と言って本を読むのをおしまいにしたそうです。



 


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